今日も滞りなく仕事が終わった。
俺は足早にホテルへと戻った。
13階の非常階段の隣、そこが俺の部屋だ。
ベッドの上に仕事道具を置き、メンテナンスをする。
組み立て、分解し、また組み立てる。
さすがデイブの作ったカスタム品だ。
芸術品に通じる趣がある。
俺の仕事は始末屋だ。
古臭い呼び名だが、他に気に入った表現も無い。
今まで始末した奴らは数え切れない。
今日だって片手じゃ足りやしない数だ。
道具を鞄にしまうと俺はバスルームに向かった。
熱いシャワーを浴び、汗を流す。
それが仕事後の俺のルールだ。
シャワーを終えるとバスローブを羽織り、鏡の前に立った。
鏡はすっかり曇ってしまっている。
曇りを手で拭き取った時、俺は信じられないものを鏡の中に見た。
「バ、バカな。お前は確かに始末したはずだ。」
鼻毛を切った後に鏡を覗き込むと、自己主張の激しい奴が一本、必ず残っとる。
陰謀としか思えん。
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